無水白菜鍋を作ろう。
まずは白菜と鶏胸肉を買ってくる。
白菜は小さくても1/4カットでしか売られていないのでこれを買うしかない。一食で食べ切るには多いがそこは頑張ってくれ。
肉は一枚でも良いが最近は一口台に切られたものを買っている。筋がついてたら取ろう。不味いから。
白菜の切り方には議論の余地がある。そぎ切りにすることで断面の表面積を増やすという手もあるが、白菜の白い部分をトロトロに加熱した時は表皮の面積が大きい方がうまい。しかしそぎ切りの方が水分が出やすく火も通りやすい気がする。ここは好みだが、俺は垂直に刃を入れてじっくり加熱することにした。
スープは鶏ガラでやる。あまり入れすぎてしょっぱくしてはいけない。鶏肉に味をつけるには鍋に放り込む前に塩をすり込んでおくといい。スープから味を吸わせようと思わない方がいい。
一度肉を醤油だニンニクだに漬け込んでみたこともあるが、味がうるさくてかなわんかった。この鍋は引き算を是とするので、塩以外には胡椒か生姜あたりで手を打つべきだろう。
またこの鍋は白菜の白くて固い部分をトロトロにして食うという目的のもと作られなければならない。肉は動物性の脂の臭みを足すトッピングのようなものなので、色気を出してはいけない。
白菜において最も食感が悪いのは外側の緑の葉だ。正直言って捨ててしまいたいくらい嫌いだが、あのほろ苦さ、食感が中華風の炒め物に合ったりする。あるいは鍋の残りの汁で雑炊を作る時に入れても美味いだろう。鍋に入れない場合はとっておいて他で活用しよう。
白菜と鶏肉を鍋にぶち込んだら鶏ガラスープの素と料理酒を垂らす。鍋蓋をぐりぐりと押し込んだらなるべく弱い火にかける。
しばらくすると白菜から水分が出て独特の香りが蒸気孔から噴き出してくる。当ブログではそれを思い切り吸い込むことを推奨している。
白菜がトロトロになったら鍋を火からあげる。茶碗にポン酢を入れて鍋から取り出した白菜をつけて食べる。うまい。
タレはアレンジしても良いだろう。柚子胡椒やもみじおろしなんか合うんじゃないだろうか。