路傍生活者

ラブリーでファンシー

日記 ちょっと前に好きだった音楽

iTunesSoundCloudSpotifyなど、いくつかのサービスで音楽を聴いてきたけど、数年前に好きだった曲が流れてくると情緒がタイムスリップしておかしくなってくる。

布団被りながら受験勉強してたローテーブル、ゲロアツ太陽に灼かれた昭和通りアスファルト、ハンダ付けと激辛ラーメンのことしか覚えてないロボコン、いろんなことあったけどもう5年くらい前なんだね。そんで俺は21歳になるんだね。プンプン読んだらびっくりしちゃった、プンプン20歳だって。涼風青葉ちゃんもいつの間にか歳下だし。どうなってんだこれ

あの頃聴いてたのはもっぱらSoundCloudに転がってる音源で、ラブリーサマーちゃんとCharlot、さよならポニーテール、やくしまるえつことか、聴いてました。Mixとか権利的にいいのかよくわかってないけどね、テキトーに聴いてるだけでオタクカルチャーにキャッチアップできた気分になって嬉しかった。

とにかくインターネットを自由にいじれるようになった時はもうすんごかった、親の前じゃ聴けない音楽、観れない映像作品がごまんと転がってる。しかもどうやら俺はそれが大好きだったらしい。うちの母親はオタクカルチャーに厳しめの人で、今でこそ何も言わんけど、るろ剣の再放送観てただけでケチつけられましたからね。うるさいわい。まあそれはいいんだけど、おかげでサブカルチャーのかほりが一種のタブー性を帯びて当時の俺にはすごい刺激的だったんですよ。そんでそのカルチャーに近いところにありそうなエンジニアコミュニティに惹かれた。なんか変な人がたくさんいて、みんな引きこもってオタクミュージックでくねくねしているイメージだった。そういう世界で暮らしたいなって思ってたんだけど、気付いたらサウナ筋トレ文化圏にいて不思議だね。

俺の輝かしいインターネットファーストタッチ時代を振り返るなら、ケロロ軍曹エヴァしかなかったコンテンツ暗黒期についても触れたくなってくる。子供の頃は音楽に限らずとにかく触れられるコンテンツが少なくて、消費してたのは活字ばかりだった気がする。ゲームは紙工作で横スクロールの絵巻物みたいなやつ作ってた。ところが音楽については唯一親の友達のおじさん(当時はお兄さんだった)がくれたMP3プレイヤーで聴くことができたんですよ。そこに入っていたのはビートルズカーペンターズブルーハーツだったんですけど、まあこれが良い物であることは置いといて、とにかく薄い機械にイヤホン挿して音が出るという体験が本当に革命だった。初めて持った電子機器かな、あれが。ブルーハーツは今でも好きですしね、みんな好きだと思うけど。

あとはそのプレイヤーでラジオが聴けたのでラジオ聴いてた。俺と同世代ならウォークマン持ってた人もいると思うけど、中学生になる頃にはスマートフォンの時代じゃないですか、うちはデジタル後進家庭なので親がスマホに乗り換えたのは俺が中学出る頃だったけど。とにかくああいった薄型の端末でラジオが聴けるって体験は今かなり失われていると思うんですよ。でもあれはよかったな、結局ポータブルで世界に繋がる機器というのはラジオしかなかった訳で、電波のロマンってそういうところにあるんですかね。

とにかくちょっとしたガジェットとか、インターネットにつながる機器があるだけで簡単にぶち上がったし、特に中三でパソコン手に入れてからはもうこれで俺はやってやるぞ!という気概モリモリだったんですよ。そういう気持ちが音楽聴くだけで思い出せるのはいいことですね。

ここまでした話ってTwitterで五万回くらい擦ってる気がするけど、何が言いたいかっていうととにかく音楽を聴いて自分の過去を振り返れるくらいには俺の人生は続いているし、コンテンツと共に歩みつつあるってことです。これって20年という長さからすると結構なことで、まず自我が芽生えたのは15の頃だから七五三みたいなもんですよね。俺は俺の成長、というか生長を祝ってやりたい。いたずらに年を重ねるだけでも謎の厚みって出てくるんですよ、実際はそう錯覚してるだけなのかもしれないけど、女子大生がおばさんを自称してしまう気持ちが俺には分かる。数年後に今ハマってる音楽を聴いて、何でもいいから気持ちが出てくるような日々を過ごしたいですね、マジで。それくらいしか楽しみってありませんから。